すべてのコンテンツを英語とドイツ語に翻訳したバイリンガルサイトがわずか数日で完成し、ドイツ語圏の市場に素早く参入することができました。
2011年にカリフォルニア州シリコンバレーから東京に戻ってきたグッドパッチ創業者土屋尚史氏は、デザインの力を証明することをミッションとした会社を設立しました。今では200人以上の従業員からなる多様なチームと、有名なグローバルクライアントを基盤とし、そのミッションを着実に実行しています。
クライアントワークや様々なプロジェクトのほかにも、プロダクトのカテゴリーは多様化しています。モバイルアプリのプロトタイピングツール「Prott」や、コネクテッドカーの体験をデザインそしてテストするためのXRツール「Athena」など、いくつもの自社プロダクトを開発しています。
デザインは万国共通のものですが、残念ながら言語はそうではありません。より多くのマーケット、特に、デザインに精通したドイツ語圏マーケットでサービス提供ができるようになるためには、多言語ウェブサイトは必要不可欠でした。
サイトデザインと美学はどの企業にとっても大切なもの。Goodpatchのようなデザイン会社の場合なら、美学がすべてです。現代的なデザインとアクセシビリティを兼ね備えた、見事な英語版ウェブサイトを立ち上げた後で、ドイツ語版のサイトを立ち上げるにあたり、いくつか問題を確認する必要がありました。
まず第一に、デザインの問題です。英語からドイツ語にコンテンツを翻訳する際に、ドイツ語の新しいコンテンツが彼らの作成したウェブデザインにうまくフィットして英語版と同じだけの印象的なインパクトを生み出せることを検証する必要がありました。異なる言語では、語法や音に加え、文章が必要とする面積の点でも均一ではないからです。
このように、多言語サイトを作る会社が頻繁に遭遇する問題としては、テキストの重複、デザインの崩壊、文字列の破綻、そのほか多くの問題が潜在的に存在しているのです。このような問題は、デザイン会社にとっては受け入れられるものではなく、プロフェッショナルとしての評判を落としてしまう恐れもあります。このような中で、GoodpatchのチームはWeglotの直感的なビジュアルエディタツールに出会ったのです。ビジュアルエディタツールを使えば、サイトのライブプレビューにより、翻訳されたコンテンツがどのように見えるか、このような観点から確認することが可能です。
"デザイナーとしては、キャッチコピーのページ上の見え方は非常に重要です。特に、翻訳テキストでは、言語によって急に短くなったり長くなったりすることがあるからです。Weglotのビジュアルエディタツールを使うと、キャッチコピーのどの部分を修正したらよいのか、長いコピーに対応するためにデザインのどの部分を改善する必要があるのか、がすぐに分かりました。
Goodpatch は以前、WPMLのような他のWordPress翻訳プラグインを試したこともありましたが、チームメンバー間で翻訳作業を「渡す」プロセスが、とても面倒で複雑だと感じました。サイトの開発を進める際に、自分たちで作成したドイツ語の翻訳を追加することも試みましたが、これもWPMLでは実現できないことが分かりました。デザインを変更すると、それに伴い、見出しや副見出しなどのテキストが消えてしまったのです。
これにより、GoodpatchはWeglotを高く評価するようになりました。Weglotでは、見出しやメタデータ、その他まで含めて、サイトすべてのコンテンツを翻訳できます。他のWordPress翻訳ソリューションでは対応できない場合が多いからです。
ある言語から他の言語に企業サイト翻訳する際には、絶対に翻訳してほしくない要素もあります。例えば、ブランド名、製品名および象徴的なスローガンなどがありますが、自動翻訳を選択した場合は、避けるのが難しい場合がほとんどです。
Goodpatchもまた、彼らのブランド特有の特徴を翻訳で失わないように心がけていました。そこで役立ったのが、Weglotの用語集ツールです。特定の単語や用語を翻訳から除外したり、特定の単語にカスタムルールを追加することができました。
クリエイティブ・テクノロジストのJanos Pauerは次のように話しています。「私にとって、Weglotを使って素晴らしかったことは、用語集ツールです。例えば、"user testing"や"Minimum lovable product"など、仕事で使用しているブランド特有の単語であったり、ドイツ語には存在しないものがあります。用語集ツールを使えば、簡単なルール設定だけで、翻訳したくない単語やページを選ぶことができました」